ちょっと不思議な話ですが、量子力学の世界では「ある状態が同時に存在する」という考え方があります。
その考えをわかりやすく説明するために登場するのが、「シュレディンガーの猫」という思考実験です。
簡単に言うと――
箱の中には、猫と一緒にちょっと不思議な仕掛けが入っています。
それは、ある放射性の物質が「一定の確率で反応するかもしれない」というもの。
この反応を検知するセンサーがあり、もし反応が起きれば、小さな容器が壊れて毒ガスが出るという仕組みです。
でも、この反応が起きるかどうかは完全に“運まかせ”。
だから、箱を開けて中を見るまで――猫が生きているか、亡くなっているか、どちらとも言えない“あいまいな状態”にあると考えるのです。
という、ちょっと怖いけど哲学的な話なんですね。
まだ“結果”は決まっていない
この話が私たちの暮らしに何を教えてくれるのか。
それは、「未来の結果は、今の自分の行動や選択で変わる可能性がある」ということです。
歳を重ねると、どうしても「もう手遅れかな」とか、「今さら変わらないよ」と思ってしまうことがあります。
でも、箱を開けるまでは、猫が生きている可能性もある。
つまり、「まだどうなるかは分からない」のです。
人生は“観測”して初めて動き出す
量子力学では、「観測することで状態が決まる」と言われます。
それと同じように、私たちの人生も「自分がどう行動するか」で初めて変わり始めるのかもしれません。
たとえば、
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新しい趣味を始めてみる
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スマホを使いこなす練習をしてみる
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ずっと会っていなかった友人に連絡してみる
そんな小さな一歩が、未来への可能性を開いてくれるのです。
年齢を重ねた今だからこそ、「選択する力」がある
若い頃よりも、選択肢は少ないかもしれません。
でも、「選ぶ力」や「判断する目」は、今の方がずっと確かになっているはずです。
過去にとらわれすぎず、未来を決めつけすぎず、「今できること」に目を向けて、箱を開けてみる。
そんな暮らし方ができたら、毎日がちょっとおもしろくなるかもしれません。
まとめ
科学の話と思われがちな「シュレディンガーの猫」ですが、実は私たちの暮らしにも通じる、深いメッセージが込められていると感じます。
「今、自分が何を選ぶか」で、未来の姿が変わる。
それなら、人生の観測をまだまだ楽しんでみてもいいかもしれませんね。
今日の一歩が、明日をつくる
そんな風に思えたなら、未来はきっと、やさしく拓けていくとおもいます。