年齢を重ねるにつれて、「できるだけ身軽に、快適に暮らしたい」「片付けや掃除をもっとラクにしたい」と感じる方は多いのではないでしょうか。
特にシニア世代にとって、身の回りを整えることは、日々の安心感や暮らしやすさに直結する大切な習慣です。
今回は、「今からでも無理なく始められる、身の回りの整え方」についてご紹介したいと思います。
目次
まずは“小さな片付け”から始めよう
「片付け」と聞くと、部屋中を一気に整理するようなイメージを持ってしまいがちですが、それでは気が重くなりますね。
暮らしを整えるには「少しずつ」「無理なく」が良いかもしれません。
たとえば、
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「今日は引き出しのひとつだけ」
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「1日5分だけやってみる」
という小さな一歩から始めるだけでも大丈夫。
溜まっていた書類を1枚捨てるだけ、読み終えた雑誌を束ねるだけでも、「ひとつ片付けた」という達成感が生まれます。
これを毎日少しずつ積み重ねることで、暮らしがどんどん整っていくのを感じると思います。
「よく使うもの」だけを手の届く範囲に
年齢を重ねるにともない、足腰の負担や、手を伸ばす・しゃがむといった動作がしずらくなってくることもあります。
だからこそ、よく使うものはできるだけ手の届く場所に置くことがとても大切です。
たとえば:
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よく飲むお茶のセットはキッチンのカウンター上に
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使う頻度が高い洋服や下着は中段の引き出しへ
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毎日使うスマホやリモコン、眼鏡は、いつも同じ場所にトレイを用意する
「よく使う」「すぐに手に取れる」「しまいやすい」、この3つがそろうと、探し物のストレスが一気に減ります。
モノの“定位置”を決めると、迷わない
家の中で「あれ、どこに置いたかな?」と探し物に時間をかけてしまうことはありませんか?
そんなときは、物の“定位置”を決めると良いかもしれません。
ちょっとしたことですが、
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ハサミや爪切りは小さなポーチにまとめて
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薬は曜日ごとのピルケースに分けて
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書類は「取っておく」「すぐ使う」「処分予定」に分けて置く
このように分かりやすくしておくだけで、探す手間がぐんと減ります。
定位置を決めることで、ご家族にも伝えやすくなり、誰が見ても使いやすい空間になります。
心も整える“飾りすぎない空間”
思い出の品や、旅先で買ったお土産などを飾るのは楽しいですよね。
ただ、物が増えすぎると掃除が大変になったり、部屋がごちゃついて見えたりすることも。
「季節に合わせて飾るものを変える」「3つ飾っているものを1つに減らしてみる」など、少しだけ“引き算”してみると、空間に余白が生まれて、心も穏やかになります。
また、転倒のリスクを減らすためにも、床や通路には極力物を置かないようにすることも大事なポイントです。
整った暮らしは、安心につながる
物が整っているということは、「すぐ使える」「すぐ片づけられる」暮らしです。
これは、急な来客や体調を崩したときなどにも大きな安心感につながります。
また、転倒や物の紛失といった思わぬトラブルも防ぎやすくなりますね。
「身の回りを整える=自分自身をいたわること」と言えるのかもしれません。
家族とのコミュニケーションのきっかけにも
片付けや整理整頓は、家族とのコミュニケーションのきっかけにもなります。
「この服は思い出があるけど、そろそろ手放そうかな」
「この写真、久しぶりに見たね」
そんな会話を通して、モノにまつわる思い出を共有することができます。
家族との絆も深まり、自然と笑顔が生まれる時間になるはずです。
まとめ
暮らしを整えることは、何も大げさなことではありません。
ほんの小さなことを「今日ひとつだけやってみる」
それだけで、暮らしは少しずつ、確実に変わっていきます。
老後の暮らしをもっと快適に、心穏やかに過ごすために、今できるところから身の回りを整えてみませんか?