「毎日がなんとなく過ぎていく」
「子育ても仕事も終わって、これから何を目標にすればいいのだろう?」
そんな風に感じること、ありませんか?
現代は“人生100年時代”といわれ、定年退職後も20年〜30年という時間があります。
けれど、その時間を「ただ長い」と感じるのか、「意味ある時間」と思えるのかで、人生の充実感は大きく変わってきます。
今回は、そんな人生の後半戦を楽しく生きるヒントとして、心理学者ヴィクトール・フランクルの提唱した「意味づけの心理学(ロゴセラピー)」をご紹介します。
目次
なぜ“意味”が必要なのか?
人間は「苦しみ」や「空しさ」を感じるとき、それが“無意味なこと”だと感じてしまうと、より深い絶望に陥ります。
フランクルは、ナチスの強制収容所を生き延びた体験をもとに、
「人生に意味があれば、人はどんな困難にも耐えられる」
と語りました。
つまり、人は「生きる意味」さえ見つけられれば、前向きに生きられるということです。
意味を見つける3つの方法
ロゴセラピーでは、意味を見つける方法として次の3つが提案されています。
① 何かを創り出す・行う(創造価値)
- 家庭菜園で野菜を育てる
- 趣味の手芸や絵を続ける
- 地域のボランティアに参加する
「自分が誰かの役に立っている」と実感できることが、人生の意味になります。
② 誰かとの出会いや愛情(体験価値)
- 家族、友人、近所の人との交流
- ペットとの暮らし
- 孫との時間
「誰かを大切に思う」「誰かに思われている」と感じることも、強い生きがいにつながります。
③ 困難の中に意味を見いだす(態度価値)
- 病気や孤独という経験を「他人に優しくできる力」に変える
- 失敗や後悔を「学び」に変える
過去の出来事を、“無駄ではなかった”と再解釈することで、心が癒されていきます。
「もう遅い」はありません
シニア世代になると、
「今さら生きがいなんて求めても…」
と思ってしまうこともあるかもしれません。
でも、人生の意味を見つけるのに年齢は関係ありません。
むしろ、人生経験をたくさん積んだ今だからこそ、深い意味を感じられるチャンスがあると思います。
実践してみよう:今日からできる「意味づけ」習慣
- 1日1回、自分の行動に意味をつけてみる
例:「花に水をやった → 命を大切にしている自分に気づけた」 - 過去の体験を紙に書き出し、“学び”を見つけてみる
例:「昔の失敗 → 今ならあの人に優しくできる」 - 「今日誰の役に立ったか?」を考える
スーパーのレジで笑顔を返しただけでも意味のある行動です。
まとめ
人生の意味とは、大げさなものではありません。
- 「誰かにありがとうと言われた」
- 「自分の手で食事を作った」
- 「今日も元気に過ごせた」
そんな日常の中にも、小さな“意味の種”はたくさん落ちています。
拾い上げるのは、あなた自身です。
人生100年時代、人生の後半に向けて「意味のある時間」を創っていきませんか?