かつての僕は、ずっと何かに追われていた気がします。
朝は満員電車に揺られて、帰ってきても仕事のことが頭から離れず。
「もっと頑張らなきゃ」「あの人と比べるとまだまだだな」と、
常に誰かと比べて、自分をせかしてばかりいた気がします。
休日も心が休まらず、ぼーっとしていても、
「このままでいいのかな?」なんて不安が、ふとよぎる毎日でした。
「焦らないでいい」と気づけたきっかけ
転機になったのは、会社での人事異動があったときでした。
思うようにいかないことが続き、心がぷつんと疲れてしまったんです。
何もやる気が出なくて、ただただ時間だけが過ぎていく。
それでも会社へは行かなくてはならない。
そんなとき、
まじめで頑張りすぎる人に「ちゃんとしなくていいよ」と語りかけてくれる優しい本。
「比べない・悩まない」コツが淡々と説かれている本
に出会いました。
その言葉の一言一言が、じわっと染み込んでくるようで――
あぁ、僕、ずっと自分で、つらい世界を作っていたんだな、と気づいた瞬間でした。
少しずつ、自分のペースを取り戻す暮らしへ
それから、少しずつ生活を変えていくようになりました。
朝は、音楽を流しながらゆっくりコーヒーを淹れるところからスタート。
スマホはすぐに見ずに、まずは深呼吸して、空を眺める。
その時間が、なんとも贅沢で、自分を整えてくれる大切なひとときです。
SNSも、今ではほとんど見ていません。
人のペースに巻き込まれそうになるときは、そっと距離を置く。
毎日を、できるだけ「自分のリズム」で過ごすことを大切にしています。
比べないって、心の余白をつくること
他人と比べるのをやめると、不思議と心が静かになります。
「このままでいいのか?」という焦りも、自然と薄れていきました。
比べなければ、競わなくていい。
競わなければ、焦らなくていい。
今は、「ゆっくり暮らすこと」が、
自分にとっての“豊かさ”なのだと、ようやくわかってきた気がします。
最後に
もし、今あなたが
「このままでいいのかな」「もっと頑張らないと」
と、つい誰かと比べてしまっているなら――
どうか、ちょっとだけ立ち止まってみてください。
何かを変えるのではなく、何かを手放すことで、
心が軽くなることもあると思うのです。
焦らず、自分のペースで。
のんびりおじさんは、そんな暮らしを楽しんでいます。