人生100年時代と言わている今、50代はまだまだ資産形成に間に合う年代です。
「もう遅いのでは?」と不安に思う方も多いかもしれませんが、新しいNISA制度の登場で、50代からでも老後資金をしっかり準備することが可能になってきています。
本記事では、新NISAの基本を押さえつつ、老後に向けて安心できる積立額の目安や実際の活用法について、わかりやすく解説していきます。
新NISAとは?
新NISA(少額投資非課税制度)は、2024年にスタートした、個人投資家向けの税制優遇制度です。
目的は、長期的な資産形成を促すこと。
これまでのNISA制度と比べて、非課税枠や運用期間などが大きく改善されています。
項目 | 新NISA(2024年〜) |
---|---|
制度の構成 | つみたて投資枠+成長投資枠 |
年間の投資上限額 | 合計360万円(つみたて:120万円、成長:240万円) |
非課税保有期間 | 無期限 |
最大投資枠 | 生涯投資枠1,800万円(うち成長投資枠は1,200万円まで) |
対象商品 | 投資信託、ETF、株式など |
50代の資産形成の現実と課題
50代は、子どもの教育費や住宅ローンが一段落し、家計に少し余裕が出始める時期です。
一方で、退職までの時間が限られているため、老後資金の準備には「計画性」と「スピード」が求められます。
また、病気や介護といったリスクも考慮しなければなりません。
だからこそ、税制優遇のある新NISAを上手に活用することが重要となります。
老後に必要な資金の目安
一般的に、老後の生活費は月20〜25万円程度が目安とされています。
これを年金だけで賄うのは難しいケースも多く、たとえば月5万円の不足があった場合、20年間で1,200万円の準備が必要になります。
さらに、ゆとりある生活を望むなら、3,000万円前後の老後資金を目標にする人も少なくありません。
この金額を新NISAでどう積み立てていくかがポイントになります。
新NISAを活用した積立プラン
2024年から始まった新NISAでは、「つみたて投資枠」と「成長投資枠」が用意されています。
50代からのスタートであれば、つみたて投資枠を基本に、余裕があれば成長投資枠も併用していくのが効果的です。
たとえば、月5万円を年利3%で15年間積み立てると、約1,100万円になります。
運用利回りが5%になれば、約1,300万円まで増える計算です。
これに退職金や年金を加えれば、老後資金の大きな柱になります。
無理なく続けるためのポイント
積立投資の最大のコツは、「無理なく、コツコツと続けること」です。
まずは家計を見直して、月々の投資に回せる金額を確保しましょう。
また、リスクを抑えるためには、複数の投資信託に分散投資をすることも大切です。
新NISAでは非課税期間が無期限化されたため、運用を焦らず、長期視点で考えることができます。
途中で下落があっても慌てず、時間を味方につけて成長を待つ姿勢が求められます。
取り崩しの考え方と老後の資金管理
資産を築いた後は、どう取り崩すかも大事な戦略です。
定期的に一定額を取り崩す「定率・定額取り崩し」や、必要なタイミングで引き出す「都度取り崩し」などの方法があります。
年金の支給額や支出予定に応じて、柔軟に取り崩し計画を立てましょう。
また、取り崩し中も資産を一部運用し続けることで、資産寿命を延ばすことが可能です。
保守的な投資信託に切り替える、預金と併用するなどの工夫も効果的です。
まとめ
50代からの資産形成は決して遅くありません。
むしろ、これまでの経験と家計の安定を活かして、新NISAという強力な制度を使える絶好のチャンスです。
老後に「お金の不安」を抱えずに済むよう、今から少しずつでも積立を始めてみましょう。
未来の自分が、きっと感謝してくれるはずです。